統一コード | 検査項目 | 提出材料 | 検体量 | 容器 | 保存 | 検査方法 |
7A020 |
婦人科 | 膣内容 | 湿潤固定標本 部位別に1枚 |
スライドケース | 室温 | パパニコロウ染色 |
子宮腟部 | ||||||
子宮頚部 | ||||||
子宮体部 | ||||||
7A020 |
婦人科 (thinlayer法) |
膣内容 | 部位別に1枚 | 77 | パパニコロウ染色 | |
子宮腟部 | ||||||
子宮頚部 | ||||||
子宮体部 | ||||||
7A030 |
呼吸器 | 喀痰(3連痰) 気管支鏡下採痰 |
容器毎に提出 | 13(保存液入り) | パハニコロウ染色 ギムザ染色 | |
擦過物・洗浄液 針穿刺吸引 喀痰・その他 |
湿潤固定標本1枚 乾燥固定標本1枚 生材料の場合は冷蔵保存 |
スライドケース | パハニコロウ染色 ギムザ染色 アルシアン緑染色 | |||
7A060 7A050 |
体腔液・尿 その他 |
胸水 腹水 心のう液 |
湿潤固定標本2枚 乾燥固定標本1枚 生材料の場合は冷蔵保存 |
パハニコロウ染色 ギムザ染色 | ||
尿 胆汁、胃液 関節液、その他 |
湿潤固定標本1枚 乾燥固定標本1枚 生材料の場合は冷蔵保存 |
パハニコロウ染色 ギムザ染色 | ||||
髄液 | 湿潤固定標本1枚 乾燥固定標本1枚 |
パハニコロウ染色 ギムザ染色 | ||||
乳腺、甲状腺 リンパ節他の針穿刺吸引 捺印及び圧挫標本など |
湿潤固定標本1枚 乾燥固定標本1枚 |
パハニコロウ染色 ギムザ染色 |
・髄液、消化液などは細胞が崩壊するため、生材料での提出はご遠慮下さい。 | ![]() |
・指導医の判定が必要な場合(原則的にクラスVa以上)は通常日数より遅れる事があります。 | |
各種材料の標本作製法と固定法 | |
1. 喀痰 | |
2枚のスライドガラスの間に「小豆」大の喀痰をはさみ前後左右に押しつぶすようにまんべんなくのばしてください。(すり合わせ法) | |
癌細胞は血痰部や不透明白濁部、ゼリー状粘液部に多く含まれるので、その部分を塗抹して下さい。塗抹後直ちに湿固定を行ってください。 | |
2. 3連痰(3日連続早朝喀痰方式):容器毎に提出 | |
3日連続で毎朝1回目の喀痰を容器に採取してください。 | |
唾液ではなく、喀痰を採取するようご指導下さい。痰の出にくいときは、ポットなどに熱湯を入れ、蒸気を吸いながら大きく深呼吸を5〜6回すると痰は出やすくなります。 | |
容器内には、保存液(チモール0.5%、メタノール50%を含む生理食塩水)が入っていますので、誤飲並びに火気にご注意下さい。 | |
3. 各種洗浄液 | |
1500rpm 5分間遠心後、沈渣物を塗抹して下さい(すり合わせ法、引きガラス法) | |
4. 各種針穿刺吸引(乳腺、肝、胆嚢、膵、甲状腺、肺、リンパ節等) | |
検体をスライドガラスに吹き出す。検体が微量の時は、もう一枚のスライドガラスを合わせてからはがす。 | |
やや多めに得られた場合は、引きガラス法(Wedge法)で塗抹する。 | |
5. 液状検体 | |
各種洗浄液と同様に、1500rpm 5分間遠心後、沈渣物をすり合わせ法、又は引きガラス法にて標本作製する。(すり合わせ法、引きガラス法) | |
血性の検体の場合は、バッフィコート部分を塗抹してください。 | |
6. 捺印標本 | |
組織の小塊を2枚のスライドガラスに挟み親指で上から押し、組織が伸展したら横に浮かすようにして2枚のスライドガラカをはなす。厚いほうを湿固定、薄いほうを乾燥固定(圧挫法) | |
7. 婦人科 | |
塗抹後、直ちに湿固定。 | |
8. 各種擦過物 | |
擦過物は非常に乾燥しやすいので、塗抹と同時に湿固定を行ってください。 | |
[注意] | |
検体採取から固定までの許容時間限度(室温) | |
喀痰・胸水・腹水・心嚢液・・・・・・12時間 | |
髄液・穿刺液・洗浄液・尿・・・・・・1時間以内 | |
十二指腸液・膵液・胆汁・・・・・・・氷冷中の容器に採取し、1時間以内 | |
擦過物・吸引物・・・・・・・・・・・・・・5秒以内に塗抹固定 | |
検体を長時間放置しますと、細胞の変性・融解を起こしますので、誤判定の原因になります。速やかに標本の作製をお願いします。 |
婦人科細胞採取法 | |
頸癌の診断には、なるべく次の子宮膣部・頸管内の両方から採取して下さい。 子宮膣部、頸管、後膣円蓋内容などを擦過する。この時の肉眼所見、コルポスコピーの所見な どを参考に異常所見の認められる部位は、必ず、含めてその他の部位からも、広く採取する。 子宮膣部及び子宮頸管内の擦過採取は、360。廻転しながら細胞採取する。(図1) | |
1)子宮膣部擦過法 |
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2)頸管内擦過法 1.回転させずにフロストガラスに塗抹すると、綿棒に採取されたすべての細胞が標本には付 着しないし、細胞が変形します。(図4) 2.サイトスプレーを噴霧する前に標本を乾燥させると、染色性が悪くなり、判定上、最も重 要な核内構造が不鮮明となります。 | |
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