筋肉の検査
CPK
1.何がわかるか-----基礎知識
CPK(クレアチンフォスフォキナーゼ)は、骨格筋や心筋などの筋肉細胞のエネルギー代謝に重要な役割を果たす酵素の一種です。
CPKは、骨格筋のや心筋のほか、平滑筋や脳などに含まれ、血球中や肝臓にはほとんど存在しません。
そのため、血清CPK濃度の測定は、筋肉や脳などの組織細胞障害があるかどうかを判断するうえで役立ちます。
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2.異常値-----疑われる病気や異常
CPKが異常値のときの病気
疑われる病気
高値
筋ジストロフィー、多発性筋炎、皮膚筋炎、狭心症、心筋梗塞、甲状腺機能低下症、外傷、脳梗塞
低値
甲状腺機能亢進症、結合織疾患、ステロイド治療、化学療法、高ビリルビン血症
3.どうすればよいか-----日常生活上の注意
軽度の上昇なら臨床的診察や筋電図検査、筋肉組織片を調べる生検などの結果を参考にして診断を確定します。
狭心症や心筋梗塞による心臓発作のときの検査では、CPKの測定値と共に発作から何時間後に測定したかも、診断するうえで重要です。
狭心症の場合には、心電図や心エコーの他、GOT,GPT,LDHなどの検査による経過観察が必要になります。
アルドラーゼ
1.何がわかるか-----基礎知識
アルドラーゼは、糖を分解する酵素の1つです。筋肉組織や肝臓、腎臓、脳神経組織に多く含まれ、他の酵素と同様、臓器から血液中に出てきます。
したがって、アルドラーゼを測定すると、筋肉細胞の損傷や代謝障害の程度を知ることができます。
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2.異常値-----疑われる病気や異常
筋ジストロフィー
多発性筋炎
急性肝炎
心筋梗塞
脳圧亢進症
閉塞性の動静脈疾患
白血病
3.どうすればよいか-----日常生活上の注意
検査によって、高値の原因となっている病気が判明した場合は、それに対処する事が重要です。
ときには異常な高値を示し、腎不全などを起こすことがあります。このような場合は、人工透析を行うことも考えられます。