のどの病気
かぜ症候群
長引く せき
急性咽喉頭炎
急性扁桃炎
扁桃周囲膿瘍
急性喉頭蓋炎
逆流性食道炎
咽頭がん・喉頭がん
かぜ症候群
ライノウィルスやコロナウィルスなどいわゆる、かぜウィルスが原因で、発熱、鼻漏、咽頭痛、咳嗽が生じます。
抗生剤治療は控えて、症状を緩和する目的の薬物治療を行います。
せき
かぜは治ったはずなのに、咳だけが止まらないことがあります。原因として、以下の病気の可能性があります。
①単純に感染後の咳嗽が長引いているだけ
②副鼻腔炎になっていて、後鼻漏がのどに垂れ込んでいる。
③気管支にアレルギー性炎症が起こっている。(咳喘息)
副鼻腔炎が原因であれば、抗生物質による治療が必要です。咳喘息であれば、気管支拡張薬やステロイド吸入薬が必要になります。
当院では、必要に応じて、
鼻咽腔ファイバー検査、
呼気NO検査を行うことで、長引く咳の原因を検索します。
急性咽喉頭炎
咽頭、喉頭にウィルスや細菌で感染が起こった状態です。強い咽頭痛と咳嗽がみられます。多くの場合は、かぜ薬で軽快します。
溶連菌感染など細菌感染を合併すると、抗生物質による治療が必要になります。
急性扁桃炎
扁桃腺が炎症を起こして腫れる病気です。
強い咽頭痛と、38度を超える
高熱、頸部リンパ節腫脹、耳痛がみられます。
多くは、細菌感染により起こり、かぜ薬では治らず、抗生物質による治療が必要になります。
扁桃周囲膿瘍
急性扁桃炎が悪化し、扁桃腺の周囲に膿がたまった状態です。喫煙者に多いです。
咽頭痛が急激に悪化し、水分もとれないほどの痛みがでます。
耳に広がる放散痛、口が開きにくくなる、含み声になる、といった症状もでます。
切開排膿、抗生剤点滴を行います。重症の病気で、入院治療が必要になる場合があります。
急性喉頭蓋炎
のどの奥の喉頭が炎症で腫れた状態です。声かすれ、含み声、強い咽頭痛がでます。ファイバー検査を行い、
この病気であると判明すれば、総合病院へ紹介させていただきます。
逆流性食道炎
のどのいがい、のどのつまり感がでます。胃液が食道を逆流し、喉頭を刺激することで症状がでます。胃薬を内服して症状が改善した場合、診断が確定することになります。
食べ過ぎ、遅い時間の食事など、食生活の改善だけでも症状は軽快することが多いです。
咽頭がん・喉頭がん
鼻腔奥から喉頭までの範囲にできる悪性腫瘍は
頭頸部がんと呼ばれます。上咽頭がんでは、
耳痛、耳閉感、難聴、鼻閉が見られます。
咽頭がんでは、
咽頭痛、咽頭つまり感、嚥下困難感、耳痛、喉頭がんでは、
咽頭痛、咳嗽、嗄声、嚥下困難感が見られます。内視鏡による観察で、早期がんの発見が可能です。
のどがつまった感じ、のどの異物感がある場合には、鼻腔、咽頭、喉頭を観察するために内視鏡検査を行います。
鼻に表面麻酔を行い、鼻から直径4mmの細いファイバースコープを挿入します。乳児の鼻腔も観察できる細さです。
のどに腫瘍など治療が必要な病気がないか評価できます。頻度としては、何も異常がみられない
咽喉頭異常感症が多いですが、
2ヶ月以上症状が続く場合や
疼痛を伴う場合は、一度確認しておいた方がよいです。
味覚障害
舌痛症
舌がん
味覚障害
味覚(甘味、塩味、酸味、苦味)がわからないという状態です。多くの場合、1週間程度で改善することが多いですが、
何週間も味覚障害が持続する場合は受診して相談してください。薬剤性、貧血、鉄欠乏、亜鉛欠乏、甲状腺機能異常などが原因になることがあります。
問診、血液検査で原因を追及し、治療方法を選択します。しかし、原因が特定できない場合は、確立した治療方法がなく、難治性の経過をたどることもあります。
舌痛症
舌がピリピリ痛いという状態です。特に、夜間など周囲の感覚刺激がなくなると悪化します。
舌がん
舌の側面にできることが多いです。視診だけで、大部分が口内炎か、舌がんか鑑別できます。
上皮内がん、白斑症など鑑別が難しい場合もあり、組織採取して診断する場合があります。
1ヶ月以上持続する口内炎や舌の白色病変がある場合はご相談ください。